形鋼ロール
【ブレークダウンロール】
加熱炉から抽出した素材を最初に圧延するブレークダウンミルでは、複数の孔型を設けた長い胴長のロールが使用されます。圧延品種、圧延荷重、孔型形式といった使用条件からロールに働く力を解析し、最適な材質を選定しています。
耐摩耗性、耐肌荒れ性、強靭性および噛み込み性を兼備した鍛造アダマイトロールが適用されています。
【2重式粗・仕上ロール】
鋼矢板、軌条、山形鋼といった品種の圧延に使用されるロールには、孔型底を起点とする胴折損や欠損に対する強度と、鋼材と孔型側壁の摺動摩耗に対する耐摩耗性と耐焼付性が求められます。圧延荷重や孔型の損耗状況から、アダマイトや鍛造アダマイトといった最適な材質を選んで推奨いたします。
【ユニバーサルミルロール】
H形鋼の粗・仕上圧延には、1962年に新日鐵堺製鉄所殿でユニバーサルミルが稼動した時に開発したアダマイト製スリーブ組立式ロールが現在も主流となっています。
近年、水平ロールには耐摩耗性に耐焼付性を兼備した黒鉛アダマイトや、耐摩耗性を飛躍的に向上させた遠心鋳造ハイスの適用が進んでいます。竪ロールには、発生応力に合わせて最適な合金アダマイトや黒鉛アダマイトを適用しています。